株式会社 全建
導入の理由
- 御社は基本長距離運行の業務の中、改善基準に対する取り組みをいち早く進めながら事業を拡大されておりますが、改善基準告示を遵守することに対する考え方等をお聞かせ頂けますでしょうか。
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多賀谷社長 違法行為をおこない1日数時間運転をしたところで実際売上に大差はなく、違反を隠そうとする対応の為に無駄な時間が発生してしまう。 管理する労力を削減できるシステムを入れることで、無駄な労力を削減することができ、安心して営業活動を行うことができるようにもなり、採用にも大きく貢献していると思う。結果的には収益は増加し、事業拡大につながっている。
- 御社は出退勤の制御(株式会社全建の設定では、改善基準違反状態では出勤が出来ないよう制御されている)を行っておりますが、不便に感じたことなどはございませんか?
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多賀谷社長 会社が把握して無い中で勝手に改善基準告示を違反されるほうが困る。遠隔点呼の依頼が来た時点で、少なくとも拘束時間、休息時間に問題がないことが把握できている利点のほうが大きい。管理経験の少ない人員でも適切な運行管理ができる。
- 宿泊運行を行っている多くの運送事業者様より、拘束時間、労働時間の管理が困難であるとの声を受け取っております。新たに取組みを始める運送事業者様にメッセージ等頂けますでしょうか。
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多賀谷社長 私が、全建に入社して7年目になりました。
入社当初は内勤スタッフと日常業務をしながら、2代目として戻ったからにはという気持ちもありましたから、この組織をどう導いていけばいいだろうと本当にもう、毎日考えていました。当時は、入社したと思えば誰かが辞めていく、いろんな種類の車両があって稼働率も低い状態で、毎月の売り上げ確保とキャッシュフローを確保することに必死でした。外勤はただ走り車両の整備までやる、内勤は運行の効率は考えず荷物さえついていればいいという状態で経営上の課題は山済みでした。当時の経営者は古いやりかたで行けるところまでやるという方針で、定番の、告示基準通りにやっていたらば運送会社はできないとか、ほかの会社もそうだからという風潮が全体にありました。
ドライバーの確保も必死でしたから、どんな人材でも即戦力であれば採用していました。あるとき、関東圏の出稼ぎからもどった人物を採用しました。でも2年目位の時に帰宅後に自ら亡くなったんです。後から分かったことですがユニオンや労働組合活動に積極的な方で入社からの勤務状況をすべてノートに記録していて、当時の経営陣に「話がある」とか「残業代が」とか話があったようです。ともかく、残された人たからすれば、何かのせいにしたいといく気持ちがおこる。 だからすこし時間がたってから職場のせいだと、流れがかわってきました。
私は労基、検察庁、警察、家宅捜査、事情聴取、ここにハンコ押せと来社する人たちの対応をしました。最終的には、言うほどに問題はないという事で、終わりましたが。会社は書類送検されて、不起訴になりました。世間は不起訴という結果は気にしません「書類送検された」だけが残りました。幸いお客様には足しげく通うことでご理解をいただきましたが、実務をしていた職員は退職、ドライバーの数のも減って4人に、当時の社長は何もしないし各関係機関への対応や弁護士とのやり取りをしてと、ともかく当時は忙しかった。
あの時は必死に可能性のある製品や事例をほぼしらべました。その時に出会ったのが、奈良県の運送会社の先進事例や取り組みとシステック社のロジコンパス。そして菱木運送の菱木社長が開発した、「運転時計」この3つはあの頃の当社にとって三種の神器でした。今となってはおかげさまで、運行管理の高度化、成功例を模範した業務と経営の合理化すばらしい人達の出会い、有能な人材、信頼する金融機関、保険屋さん、すばらしいお客様、当社の利益を考えてくれるタイヤ屋さん、かけてもらった情け、残ってくれた人材等にめぐまれて数年で別の会社のようになりました。
経営者になれば、死ぬか生きるかの大病または投獄に拘留される又は倒産、またはそれらに近い事を味わうことになるといいます。別に苦労したとは思ったはことはないけれど、できればそんな修羅場なんて誰も経験しないほうが良い。明日起きる事は誰にもわかりません。だから常日頃、よりよくしようとすることが必要です。そして、制限時間が超えたら超えたで正しくデータとして保管できる製品で後から改ざんできないという、ブランドのある製品を選んで、システムを導入してほしいと思います。業務の効率や収益性の前に、経営の基盤を守ることは、みんなの1番でしょうから。
編集からひとこと
御社は出退勤の制御(株式会社全建の設定では、改善基準違反状態では出勤が出来な3泊、4泊といった運行を適切に管理されております御社の取組は、長距離輸送を主要業務とされている運送事業者の参考になると思います。ありがとうございました。
過労運転・飲酒運転撲滅宣言 企業概要
商号 | 株式会社 全建 |
所在地 | 本社営業所 〒010-0061 秋田県秋田市卸町3丁目1-11 Tel. 018-853-5402 Fax. 018-853-5412 |
URL | https://zenkenunyu.jp/ |
事業内容 | ・一般貨物自動車運送事業(新自貨第232号) ・利用運送業 ・配送センターの運営・管理 ・物流に関するコンサルティング ・自動車分解整備事業 認証工場 |